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2020.07.23

チャンスは自分のタイミングではやってこない

こんにちは。佐藤友子です。突然ですが、あなたは今日が何回あると思っていますか?

 

 

「今日」を削りだすように生きる人々

私が大学病院で看護師をしていたときの話です。新卒で当時配属された部署は、重症の患者さんが多いところでした。何度かお話ししているのでミミタコな方もおられるかもしれませんが、循環器内科といって、心臓の内科に配属されたんですよ。大学病院なので、難治性(治療法が確立されていない)の疾患をお持ちの方がよく入院されます。

いっきなり致死的な不整脈がおきて意識を失ったり、見た目の状態が安定していそうな人でも次の日出勤したらCCU(心臓の虚血の方がいくICUみたいなところ)や手術室おくりになっているとかもザラでした。言いにくいですが、お亡くなりになることも…。

 

働き盛りの若い方もいましたよ。30代、40代の患者さん、中には大学生の方も。健康な方であれば「これから未来があるね!」と言っていられるところですが、彼らの病状からすると、「明日生きているかどうか」というのが怖くてたまらないのです。

 

かわってあげることはできないし、病状を劇的によくしてあげることもできない。私たち看護師は、みんなとても切ない気持ちで患者さんと接していました。家族が面会に来てくれたって、「これが最後かもしれない…」というような気持ちなんですよ。私たち医療従事者ができることなんて、ほんのちっぽけだなと思いました。

 

「きょう1日」を大切に生きていますか?

私も母を癌で亡くしているもんですから、時間の貴重さはよくわかっているつもりです。まぁ、私の場合は告知から亡くなるまでに1年くらいは時間がありましたが、お別れするにはとても時間が足りませんでした。ああ…当時のことを思い出したら、また涙が出てきました。

 

こんなことをたとえにいうのもなんですが、人は制限があったほうが、時間を有効活用します。今日は当たり前にあるわけではないのです。今日のツケは、明日回収できないですよ。ツケがたまっていくだけです。起業や経営にしてもそうで、1日1日の積み重ねなのです。

 

私が起業して比較的早く軌道に乗ったのは、こうした「時間の有限さ」を強く認識していたからというのが大きいと思っています。私一人の実力ではなくて、患者さんや亡くなった母が教えてくれたのです。

 

「まだ自分のタイミングじゃないから」

「準備ができていないから」

 

あーあ。何をバカなことを言っているんですか?チャンスなんて自分のタイミングではやってこないから、チャンスって言うんですよ。いいですか?準備半分くらいではじめたほうが良いこともあるんですよ(周到に準備したほうが良いこともある)。ことさら勉強や知識を学ぶことに関しては、早いに越したことはないです。行動するタイミングはみはからったほうが良いですが、学ぶタイミングは早いほうが知識が実践にいかせる確率が上がります

 

弊社で提供している事業主・経営者向けの講座があるのですが、そういう意味では、まだ起業前の人も参加していらっしゃいます。ちゃんと「行動すべきタイミング」のために準備をしているんですよ。そういう意味では、賢い講座活用法だと思いますね。

 

これはまったく私の個人的な感情ですが、明日が当たり前にくると思っている人をみると、かなりの割合でイライラしてしまいます。そういう考え方だから、いつまでたってもうまくいかないんじゃないの?いいから今やれることは全部やれよ!と言いたくなってしまいます(ああ…私もまだまだ未熟ですね)。

 

なににせよ、有限である人生を無駄にしないためにも、チャンスの神様の前髪は、ちゃんとつかんで欲しいです。「自分のタイミング」では、今までの延長線上の人生が待っているだけですから。

 

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