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2020.07.27

主婦は時給が安い?

こんにちは。佐藤友子です。今日はマーケティングのお話とは少し離れて、「時給」の話をしてみようと思います。

 

主婦は時給が安いから、安く使えておトク?

以前、事業拡大につき大規模なスタッフの増員を考えている経営者に相談を受けたときの話です。

「家ですきま時間をもてあましている主婦がたくさんいる。彼らはやりがいを求めているし、男性よりも安く雇用できるからコスト的にもよいと思うんだけど、どうかな?」

女性目線だと、正直「女性の時給は安い」と思われているのにはちょっとイラッとしましたが(笑)、やりがいを求めている人が多いというのはあっているんじゃないかと感じました。

 

主婦というと、家事をしているイメージのようですが、さすがにこれはないだろう(笑)。

 

やりがいだけでは働けない

この経営者がいっているように、やりがいというのは仕事において非常に重要です。けれどいっぽうで、報酬も同時にかなり重要である人が多いのではないでしょうか。

 

この件に関してはおもしろい研究があります。2019年にアメリカの複数の大学、ビジネススクールが2400人を対象に行った「やりがいの搾取」についての論文があります。以下、和訳して抄録を抜粋したものです。

 

7つの調査とメタ分析(複数の研究の結果を統合し、より高い見地から分析する手法)を通じて、人々は実際には労働者への扱いが不十分である状態。たとえば、

・従業員に職務に関係のない軽蔑的な仕事をするように依頼する

・従業員に無給で余分な時間を働くように依頼する

などのことは、労働者は自分の仕事に「情熱的」であると推定されている。

ー中略ー

これらの「情熱」に対する正当化がおこるプロセスは、以下の2つのメカニズムによると考えられる。

・情熱的な労働者が機会があったのでこの仕事に志願したという仮定

・情熱的な労働者にとって仕事そのものがそれ自体の報酬であるという信念

一言でいうと、しんどい仕事や割りに合わない仕事をしている人は、「きつくてもやっているのは、彼らに情熱があり、仕事そのものが報酬と感じている」と思われがち。このバイアスが、彼らの「やりがいの搾取」になっている。ということですね。

 

コロナ渦で医療従事者のボーナスカットや昇給なしなど扱いがひどいと話題になっていますが、これはある種のやりがいの搾取ですよ本当に。正直な話をすると、いくらやりがいがあっても一定以上の報酬がないと、誰もやりませんよ。少なくとも私はやらない(苦笑)。まぁ、だから起業しているというのもあるのですが。

 

生産性にみあった報酬を

私は今、弊社Life&Workパートナーズ株式会社で一緒に仕事をしてくれるメンバー(メンバー?クルー?なんかピンとくる表現がない。従業員というのもイメージと違うし)募集に向けて、準備をしています。

 

私が思うのは、こうした「やりがいの搾取」はしたくないですし、個人が能力や個性を発揮できる会社にしたいなぁ。ということです。とはいっても会社ですから、新しいメンバーが参加することで生産性が下がる、つまり一人あたりがつくり出す利益が減ってしまっては意味がありません。それこそ、会社側がボランティアになってしまい、会社の「やりがいの搾取」です。

 

ですから、基本的には本人が生産した価値に値する報酬をうけとってほしいと考えています。

 

主婦は自己肯定感が低い人が多い

私がいろんな人と話していて思うのですが、実は主婦の人は優秀な方が多いです。結婚や出産、配偶者の転勤や介護問題などなどで、自分が仕事から離れざるを得ず、やむを得ず仕事をしていない状態の人はけっこうな確率でいると感じます。

 

そういうときなぜか、極端にいうと「自分は社会において必要ではない存在だ」と感じてしまい、低い時給でも「こんな私でもできるのなら!」と甘んじて働いている人もいるのではないでしょうか。

 

率直にいって、「働く条件を失った」というだけですがら、たんに辞める理由がなくて(労働法上クビにもしにくいし)ダラダラ働いている人よりもよほど優秀だという人も山ほどいます。誤解を恐れずにいうならば、女性に自己肯定感を失わせる国ニッポンです…(いや、日本だけじゃないですねたぶん)。

 

そういう方達がいたら、弊社はフルリモートワークですし、国籍・学歴・居住地・年齢・性別・子育てや介護中などの各種条件etc…、そういったものはいっさい問わないので、ぜひ一緒にお仕事してみませんか?とお誘いしたいです(宣伝になってしまった。笑)。見た目への影響をさけるために、履歴書の写真もつけてもらっていません。わざわざ履歴書ように、写真を加工しなくても良いです(笑)。見た目だけよくて仕事ができない人は給料どろぼうですから(笑)。

 

自信をなくしてしまっているけれど優秀で価値観や文化が合う人がいたらぜひ、私たちは一緒に働きたいです。そういう方達が活躍できる場をつくりたいですね。すごくもったいないし、世界の損失だとすら思うので。

 

この記事で何を言いたかったのかというと、弊社の宣伝ではなくて(笑)、報酬はじぶんがうみだした利益などの生産した結果から考えましょう!ということですね。仕事の大変さや、自分が働いた時間で換算するのも違いますし、やりがいの搾取も違いますよね。「給料」という点では、がんばったぶんだけ給料やそれ以外の方法で評価してくれる会社を選ぶとよいと私は考えます。長い目でみて、仕事がもたらしてくれるものが豊かになります。

 

あなたのお仕事はいかがですか?また、スタッフなどを抱えている経営者の方々も、いかがでしょうか?

 

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