お客様は神様ではなくて、〇〇
こんにちは。佐藤友子です。「お客様は神様です」というのは聞いたことがあるかもしれません。あなたはどう思いますか?
(ブログランキングの応援ありがとうございます。今日は「お客さま」をどう考えるか?についてです)
お客さまは神様か?
「お客様は神様です」という言葉がどこから来たのかをご存知でしょうか?私も気になって調べてみました!そうしたら、歌手の三波春夫さんがおっしゃった言葉なのだそうです。三波春夫さんのHPにはこのように記載があります。
『歌う時に私は、あたかも神前で祈るときのように、雑念を払ってまっさらな、澄み切った心にならなければ完璧な藝をお見せすることはできないと思っております。ですから、お客様を神様とみて、歌を唄うのです。また、演者にとってお客様を歓ばせるということは絶対条件です。ですからお客様は絶対者、神様なのです』
元々は、媚びるという意味ではなく、敬意をはらうという意味で使われていたようです。レッツゴー三匹という漫才トリオが、「三波春夫でございます。お客様は神様です。」というネタとして広めたことで、すこし意味が間違って広まったとのことでした。(佐藤しらべ)
今さら、「お客様は神様だ!」と思っている人は少ないのではないかと私は思います。けれど、客に「様」をつけること自体が、私としてはなんだかしっくり来ません。便宜上使うことはありますが。
祈ってる画像を検索したら、こんなん出てきた。。
どっちが偉いのか問題
もともと「様」っていうのは、位が高い人を呼ぶときや、敬意を表するときに接尾語(言葉のあとにつく言葉)として用いられています。そんなに堅苦しく考える必要はないかもしれませんが、売り手も買い手も、とくに上下というのはないと私は考えています。
ですから、サービス業などで「佐藤様」とか様をつけて呼ばれたり、褒めちぎられたりすると、なんだか落ち着かない気持ちになります。もっとフランクに接して欲しいなぁと思ってしまいます。(友達みたいに接して欲しいわけではない)
私が看護師になったときには、「患者さん」は「患者様」になっていて、違和感を感じていました。(今では、「患者さん」に呼び名が戻った病院が多いようです)
このように、「提供者」と「購入者」の間の距離感がうまく計れていないのは、私たち日本人の文化的側面とも言えると考えています。海外ではもっとはっきり、「取引」として認識されていることが多いです。
とはいえ、そんな曖昧な認識だからこそ、これからの社会に適した、提供者と顧客との「新しい関係性」をつくっていけるとも考えています。
お客様はBOSS?
世界でも最大級の消費財メーカーと呼び名が高いP&G(Procter&Gamble)社では、「お客様はBOSS!」という価値観・哲学があるそうです。どういうことかというと、わからないことや間違っていることは、お客様に聞くことで見えてくる。という考え方です。これには、私も大きくは賛成です。つまり、顧客の声を聴きながら、商品をつくっていくということですね。
しかし未来への活路は、もうしこし曖昧な部分にあるのではないか?と私は考えています。日本人が持っている思いやりや、相手をおもんばかる気持ちを、「BOSS!」のような牽引していくものと掛け合わせて、「これからの顧客との新しい関係性」というものを、つくりだしていけるのではないか?そう思います。
ビジネス界では欧米諸国、他の前衛的なアジア諸国に遅れをとっていると見なされがちな日本ですが、こういったところに、活路があるのではないかと私は思っています。
あなたは、顧客のことをどうとらえていますか?どのような関係を作っていきたいと考えていますか?