「自信家」には不安がいっぱい!?
こんにちは。佐藤友子です。よく「自信をつけたい!」「自信がない」という声を聞きます。つまり「自分には自信がないからできない」と思っている人が多いということです。しかしこれは、かなり大きな間違いです。
結論:自信なんて必要ない
故・野村克也さんの有名な言葉に、以下のようなものがあります。(野球勢の私が通ります)
勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし。
この言葉はもともと、江戸時代の大名で剣術の達人でもあった松浦静山の剣術書『常静子剣談』にある一文から引用されたものです。「負けるときには何の理由もなく負けるわけではなく、その試合中に必ず何か負ける要素がある。いっぽう、勝ったときでも、すべてが良いと思って慢心すべきではない。勝った場合でも何か負けにつながったかもしれない要素がある」という意味です。
※ビジネスは厳密にいうと「勝ち負け」ではないので「うまくいった、いかなかった」と置き換えて考えてみてくださいね。
野村克也さんは、試合に勝った時は安心して勝った理由を分析しないから、理由がわからない。つまり、次回以降に再現できないのがよくないということをおっしゃっています。実は、自信というものはうまくいくかどうかに対して、あまり影響しません。
これは私も長い間勘違いしていて、「もっと自信を持ちたい」と思っていました。つまり、言い換えれば「自信さえあればうまくいくはずだ」という勘違いということです。しかし、成功するかしないかを決定づけているのは、本当に「自信」なのでしょうか?
裸の王様になって焦る自信家たち
逆に言えばですが、自信満々の人のほうが、大失敗をしたりします。なぜかというと、彼らが「うまくいく」と思っている根拠は「根拠のない自信」だったりするからです。元も子もないですよね…。意味不明も良いところです。
そのくせ「どうして自分がうまくいったのか?」がわからないので、心の底では不安を感じていて、誰かに否定されたりすると、すぐに落ち込んだり逆ギレしたりします。「自分は、いつもなんとかなっちゃうんです。」なんておっしゃる方もいたりしますが、いじわるな表現をすると、「なんとかその場をしのぐことしかやれてこなかったんですよね?」というのが客観的な事実であります。周囲から見ると、そう見えていると言うことです。
そしてこういうことを言うと、突っかかってきたりします。私は事実を伝えただけであって、否定しているわけではないんですよ。むしろ、ずっと知らないことのほうが怖いじゃないですか?未来永劫裸の王様のままですよ…。このような現象は「あること」が不安定だから起こり得ます。なんだと思いますか?
隠れ豆腐メンタル
結論を言うと、メンタルに課題があります。「メンタルに課題がある」と言うと、うつ病やパニック障害のようなものを思い浮かべる方がおられるかもしれませんが、そういった疾患の類ではありません。
大なり小なり、誰しもメンタルの課題はあります。私だってあります。それを「根拠のない自信」とかで埋めようとするから、おかしなことになるんですよ。本当は豆腐メンタルなのに、鉄の鍋で守っているだけです。誰かに反対意見をもらったりしたときに豆腐が崩れるのを守ろうとして、怒りが湧いたり逆ギレしたりするんですよ。そんなことよりも、豆腐を卒業する対策をすべきだと言えましょう。
とにかく、無駄に自信を持つぞ!とか思うのはこのように危険ですので、そういった対策はしないでくださいね。
では、自信が必要ないならどうすれば良いのか?はまた別の機会に需要があれば書こうと思います。