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2020.12.10

絶対にやってはいけない経営→節約

こんにちは。佐藤友子です。こんなことを言うと反感を買うかもしれませんが…それを承知で言わせてください。なぜなら、この点を間違って理解していることでずっと苦しんでいる人がいるからです。

 

破滅への第一歩→節約

個人事業でも経営でも同じなのですが、家計の感覚で経営をしてしまう人がよくいます。社長がこの考えだと地獄。確かに家計は経営によく例えられますが、2点大きく異なることがあります。1つはお金の使い方です。簡単に説明しますと、家計は「やりくり」、経営は「価値を上げること」に対してお金が使われます

 

もう一つは時間の使い方です。家計はやはり「やりくり」、経営は「世の中への貢献」に時間が使われます。これから説明していきますが、詳しい方のためにちょっと難しい言葉で説明すると、家計は経営上の指標で言うとROA(Return On Assets)=総資本利益率を見ていて、経営はPBR(Price Book-value Ratio)=株価純資産倍率を見ているんですね。※難しい言葉を知らなくてもこの記事は読めます(笑)。

 

やりくりの弱点

やりくりとはたとえば、ちょっとでも安いスーパーで買い物をする、セールに合わせて買い物をするなどです。私はこれらをいっさいやりません。理由は、ちょっとの節約を選択することが、私の時給を下げるからです。先日友達に「ともちゃん、ブラックフライデーで何買った?」と聞かれましたが、何も買いませんでした。セールに興味がないからです。もっというと、あんまりお得さを感じない(笑)。

 

セールは無駄なものまで買って結果的に損しがちという面もありますが(笑)、どうしても「やりくり」というのは「今あるお金をどう使おう?」という考え方で、当たり前ですがお金が増えるわけではありません。また、「節約できるから」という視点でよけいに時間をかけてしまうこともあったりしますよね?たとえば、100円安くなるから30分多く時間がかかる乗り換えを使おう。などです。

 

こんなことを言うと角が立つことがありますが、あえて言いましょう。30分で100円の節約をするということは、その人の時給は200円です。私ならその時間を使って「もっと自分の時給を上げるにはどうしたらいいか?」を考えます。

 

何でもかんでも「節約思考」の人は、とにかくお金が出ていくのを嫌がります。もちろん無駄なお金を使わないに越したことはないです。しかし、そもそも入ってくるお金が少なければ…いくら節約したってできることは限られています

 

「価値を上げる」って具体的に何?

経営は「価値を上げる」というところにフォーカスします。どういうことかというと、売り上げを増やすこともそうですが、周囲からの期待が価値に含まれることもあります。たとえば、アップル製品なんかは「Apple信者」という言葉が存在するくらい、「Appleに対しての期待」が高い人が世界中にいます。

 

私は事業者ですが、いったんお客さんの目線になってみましょう。お客さんからすると、「商品を買ってからがスタート」ですよね?となると、お客さんが代金を支払った時点では、厳密では商品そのものというよりも、「期待にお金を払っている」ということになります

 

これはサービスではなくてモノの場合も同様です。たとえば我が家では今年、お掃除ロボットルンバ&ブラーバジェットを購入しましたが、「おお、なんて便利なんだ!」「ホコリがたまらなくなったなぁ」「掃除の時間が省けたなぁ」と実際に商品の良さを実感するのは、商品を購入して使った後です。

 

新しいiPhoneを毎年購入する人たちも一緒です。Apple製品に期待して価値を感じているから、楽しみに待っているのです。

 

「やりくり」は自分が持っているものの「損をなくす」という考え方ですが、「価値を上げる」考え方は、自分が持っている資金以上のものをお客さんや世の中に還元しているんですよ。たとえば株式公開をしていて時価総額がつかなくても、クラウドファンディングなんかもそうです。「期待」があるからこそ、お客さんの大切なお金を投資していただけているのです。「次もまたよろしくね!」と言ってもらえるのです。

 

節約地獄

節約が悪いわけではないのですが、そもそも「使えるお金が限られている」という前提で、部分最適(一部のみが最適化されること)です。これでは「収益が上がらず、ずっと苦しい」という状態は変わりません。そうではなく、節約もしつつ価値もあげる。という全体最適の考え方をしたほうが良いと言えましょう。

 

逆に言えば、そうでなければ今後ずっと、1年後も5年後も10年後も…今の「節約地獄」から抜け出せないということです。望んで節約地獄に身を投じたい人はとめませんが、心の底では誰しも望んでいるわけではないのでは?とお節介ながら心配してやみません。

 

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