万引きする客にご注意を
こんにちは。佐藤友子です。今日は顧客トラブルの対処法です。
事業者は搾取されがち
ほとんど表で語られることがありませんが、どの事業者であっても、顧客数が増えるほどに一定数の顧客トラブルを経験します。ゼロにはなりません。
このトラブルに心が折れて、自分は向いていないのかな?やめた方が良いのかな?と悩む相談を時々受けますので、対処法を書いてみました。参考になれば幸いです。
たとえばありがちなのが、
- クレーム
- 無断キャンセル
- 規約違反
- 料金未払い
- 立場を利用したハラスメント
- いたずら
レアケースで、
- 顧客のストーカー化
- 根も葉もない噂を流される
- 掲示板サイトに悪質な書き込みをされる
- SNSで粘着質なユーザーに絡まれる
などなどです。こういった出来事は表に出ることは基本的にありません。ですから、「こんなことが起こるのは自分だけかも…」と落ち込んでしまうのでしょう。でもそんなことはありません。弊社でも上記全てではありませんが、規約・誓約違反、理不尽なクレーム等は何度かあります。消費者センターに駆け込むぞ!と言われたことも一度だけ。「どうぞ」と言ったら相手はうろたえていましたが(笑)。こうなるとただの脅しですよね。恐喝(苦笑)。
そんな時は、当たり前と思われるかもしれませんが、やはり弁護士への相談が一番心強いです。
不当なキャンセルは泥棒と同じ
たとえば不当なキャンセルや未払いは、泥棒と同じです。理不尽なクレームはいじめと同じ。れっきとした犯罪ですよ。事業者が泣き寝入りする必要はありません。中には「どうしても今支払いできない事情ができて…」と感情的に泣きついてくる消費者もいます。対応できるならしても良いですが、すでに商品を提供しているのなら、その分はきっちり回収しましょう。
とくに、無形商品と言われているカウンセリングやセッションのようなものは搾取されやすいです。サービスを受けているという感覚が薄くなりがちだからです。たとえば、ローンで車を買って、支払えなくなった場合はローンのリスケ(1回の支払い金額を減らす)、債務整理ができますが、いずれも支払いはきっちり終えないといけません。
自己破産をすれば支払い義務はなくなりますが、車はもちろんのこと、さまざまな財産が処分されてしまいます。株や保険ももちろんダメ。
無形の商品であっても同じですよ。サービスを受けたのに代金を支払わなかったり規約違反をしようとするのは、泥棒や万引きと一緒です。泣き寝入りが当たり前だと思わないでください。判断に困るようなら弁護士に相談しましょう。
顧客と良い関係を
とはいえもちろん、対顧客で良くないことが起こる頻度は高くありませんし、不当なキャンセルが頻繁に続くようならサービスを見直した方が良いです(何か原因があるかもしれないので)。キャンセルされないようなもっと魅力的な商品を作るぞ!と工夫するのも良いでしょう。善悪の線引きをしたり、困った客をやっつけるのが目的ではありませんから。
基本的には、泥棒万引き客のほうが圧倒的に少ないはずですから普段は気にしなくても良いですが、もし顧客トラブルになった場合はご参考に。それ以外の時はいつも通り、顧客目線のサービス提供に勤しんでください。良いお客さんのほうが多いはずですから。弊社もそうですよ!
日本では事業主と消費者なら、どちらかというと消費者が守られる傾向にあります。ですから嫌な対応があっても泣き寝入りしてしまう事業者も多いのが現状です。昔に比べると、「俺は客だぞ!」とどなり散らす明らかなクレーマーは減りましたが(苦笑)、「客のほうが立場が上!」とナチュラルに思い込んでいる顧客もいます。
厚生労働省からは、カスタマーハラスメント対策企業マニュアルが公開されています。それだけハラスメント化しているということですね。とくにカウンセリングなど心が弱っている人を対象としたサービスを提供していると、依存的な客や粘着質な客が多くなる傾向にあります。
対応を間違えると火に油を注ぐ場合がありますので、心配な方はまず弁護士に相談してみてください。日本弁護士連合会が提供しているひまわりほっとダイヤルでは、一部都道府県を除き30分無料で相談に応じてくれます。
事業者の方々のメンタルヘルスも大事なので、困った時にご参考になれば幸いです。せっかく事業をしているのなら、継続していってほしいですし。