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2024.08.13

税理士に売上の相談をするな!

こんにちは。佐藤友子です。少しマニアックな話になりますが、相談先を間違えるなという事例紹介です。

 

問題:解決策=課題:専門家になってますか?

相談先を間違えるケースはよくあります。たとえば尊敬している先輩に人事の相談をするとか、人格者である家族に商品の相談をするとか。冷静に現状を観察してみてください。

 

先輩のことは尊敬できても人事の専門家ですか?家族は人格者でも、商品作りの専門家ですか?お客さんのことがわかりますか?要は、これで問題が解決しますか?ということです。

 

こんな感じで税理士はお金の専門家だから経営相談をするという場合があります。

 

税理士は税金の専門家です。大事なので繰り返します。税金の専門家です!経営状態の評価として、決算書の中身がどうなっているのか、健康な状態か、問題がないかを指摘することはできます。

 

事業のお金を家計でわかりやすく説明すると、会計が家計全体の収支や内訳を把握することです。どこからいくら収入があって出費があるのか。たとえば食費にいくら、家賃にいくら、養育費に〜など細かく分けていく。税務はその中の税金にかかわる部分です。

 

税金の計算をするには細かい会計のことを理解していないと計算できないので、税理士は会計ももちろん詳しい。ですから、このお金は使いすぎだとか、ここにはもっとお金をかけても大丈夫とか、今期はいくら納税があるので残しておいてくださいとか、そういうアドバイスはしてもらえますし、もらった方が良い。

 

ですが、やりくりが上手くなっても(会社に)お金は残るが増えるわけではない。家計で雑に説明すると、節約はできても給料が増えないとやってられねえんだよ!みたいなイメージです(伝わってますか?)

 

税理士は売上を作る専門家ではないからですね。

 

税理士への相談に限ったことではないですが、問題と解決策はセットです。同時に、課題と専門家もセットになるはず。誰かに相談する場合方程式っぽくすると、問題:解決策=課題:専門家が成り立たなくては失敗します。

 

たとえば売上の例ですと、(会社に)お金がない:売上を増やす=販売数を増やす:?????となります。この????の部分に相談先が入ります。ここでは税理士になるとおかしいですよね。

 

ちょっとした財テクというか節税方法を教えてくれることはありますが、それでも売上が増えるわけではないです。ちなみに売上が上がってないのに節税を考えるのはナンセンスです。何百億とか売り上げてるなら心配すべきと思いますが、そうでないならまずはキッチリ納税しましょう。

 

当社では創業当時から同じ税理士さんに税務をお願いしています。ベンチャーが好きな同世代の税理士さんで、会計士として大手監査法人でも勤務されていました(なお税理士事務所は2代目)。いろーーーんな会社の財務・税務状況を見てきて「儲かっているのは普通に納税している事業所。経営状況が健全だから」とおっしゃってました。まあそうですよね。納税して普通に収支が成り立っていれば健康な経営状態と言えるので当たり前ですよね。変な財テクとかいらねえんだよと。

相談先がわからない場合

問題:解決策=課題:専門家の図を見て、そもそも、問題:解決策=課題のところまで正確にわかってないと的外れなことしちゃうんじゃないの?と思った方もおられると思います。その通りなんですよ(苦笑)。

 

このそもそもの課題の設定が間違っていることが多いので、弊社ではまず個別の相談に来ていただいています。そこで、あなたが今取り組むべき課題はこれ、全体的な課題はこれ、とお伝えしています。

 

たとえば、今取り組むべきことはコンセプトの再設定で、全体的な課題は売上の底上げです。みたいな感じですね。そうすると自分で課題がわかるので、少なくとも的外れなことはしないです。ですが全てをかっさらう「集客」というパワーワードが目に入ると、集客さえ解決すれば!と結局的外れなことをしてしまうケースも多いです。

 

おすすめなのは、先を行っている先輩か、ほしい成果を出させているアドバイザー(仕事でいうとコンサルタントとか)に相談することです。そうすれば課題の設定がズレることはありません。

 

もちろん私もそうなのですが、自分のことは思いのほか正確に理解できていないものです。ビジョンやミッションは自分で描く。それらに対して行う具体的な手法や課題は自分の頭で考えながらも先を行っている人の判断を優先する。これを徹底するだけで、事業は爆速で伸ばせますよ!

 

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