別にあなたに買ってもらわなくて良いのですが(笑)
こんにちは。佐藤友子です。私の印象なのですが、相談者の3〜4分の1くらいの方は顧客対応に悩みを持っている気がしますがどうですか?
大きな声では言えない悩み
そもそも、顧客対応に困っているなんて大きな声で言えないと思います(苦笑)。ですよね?例えばどういう具体例があるかというと、こんな感じ。
- 依存的なお客さんがいて疲弊している
- コミュニティ運営をしているが顧客同士の仲が悪い
- 顧客が不満を我慢していないかいつも心配
- クレームが出ると自分が悪いのではないかと思ってしまう
- 顧客の期待に応えられているか常に気になる
- セールスをするときに罪悪感を感じる
- メルマガやLINEの解除があると落ち込む
とかとか、代表的なのはこの辺り。あとは、そもそもコミュニケーション自体が苦手とか、そういうタイプの方もいます。
大体の方があんまり大きな声では言えないいっぽうで、自戒を込めてというオブラートワードに包んでSNSで愚痴を撒き散らかしている人も案外散見されたりします。これも見ていて痛々しいですよね。
いずれにせよ、顧客との関わりは避けて通れないので事業活動自体がストレスとなってしまい、顧客を増やしたくない!→売上激減となってしまうのが問題です。
解決策:その1、相性の良い顧客にしぼる
解決策は大きく2つあります。1つ目は相性の良い顧客にしぼること。自分自身がこの顧客なら増えても大歓迎だ!という顧客が見つかるまでとにかく売ってください。やってみないと相性の良し悪しは分かりませんから、とにかくたくさん売ることです。
先日「90日ごとに売上を1桁ずつ上げる4ステージ理論」という企画を行ったのですが、そこでお伝えした内容を踏襲すると1人あたり(←売り手)の売上が年間1000万円以下(目安)なら顧客を選んでいる場合ではなく、とにかくたくさんの人に売ってみるべきです。
そうすると、成果を出しやすい顧客、喜んでくれる顧客、自分自身が相性が良いと感じる顧客がわかっていきますので、相性が良い人を中心にして集客してください。
私も起業初期はいろんなタイプのお客さんをサポートさせていただき、相性が良い顧客がわかってきましたが、最初はわからないので相性が悪いお客さんが購入することもあります。トラブルになった場合は基本的に話し合ってきました。自分なりには誠実に対応してきたつもりですが、お客さんにもいろいろ迷惑をかけたなと反省と感謝の気持ちでいっぱいです。育ててもらいましたので。
ですので、まだ相性がわからないなら判断に足る販売数に達していませんのでとにかく売るべきです。もしある程度相性がわかっているならしぼる段階にきています。
解決策:その2、顧客との境界線を引く
もうひとつは、端的にいうと顧客を信じることです。顧客をしぼれた前提でこのような悩みがあったとします。
- 依存的なお客さんがいて疲弊している
- コミュニティ運営をしているが顧客同士の仲が悪い
- 顧客が不満を我慢していないかいつも心配
- クレームが出ると自分が悪いのではないかと思ってしまう
- 顧客の期待に応えられているか常に気になる
- セールスをするときに罪悪感を感じる
- メルマガやLINEの解除があると落ち込む
これらの原因は、顧客と自分の間に境界線を引けていないことが原因です。お客さんの悩みを自分のことのように考えることは大事ではありますが、本当に自分と一体化するとしんどいはずです。精神科医は精神疾患になりやすく、一般の人よりも5倍も自殺しやすいというデータもあるくらいです。いわゆる「もらってしまう」というやつですね。
心理学の境界線(バウンダリー)という概念を聞いたことがある人もいるかもしれません。相手と自分の間に線を引く考え方です。過干渉な親子関係、共依存のカップル、DVの夫婦などなど、いずれも境界線がうまく引けずにおこる異常な状態と言えます。相手が境界線を侵食してくる場合はNOと言い、自分が侵食してしまう場合はやめてください。顧客にいちいち口や手を出してしまうのは、相手を信用していないからです。もっと自分も相手も信用してあげてほしい。
相手が自分のことをどう思っているかは相手のことなので、自分が気にしていてもしょうがない。って頭ではわかっているけど気持ち的にざわつくんだ…という方は境界線がうまく引けていないだけかもしれません。
弊社はビジネスサポートの中でこうした心理学的なことも取り扱うようにしています。なぜならノウハウだけわかってもこのような心理的な課題があり、せっかく能力があってもくすぶってしまうことがあるからです。逆に言えば心理的な課題をクリアすれば楽に結果が出せす。気になる方がいたら「境界線 心理学」「バウンダリー」などで調べてみてください。ワーク等もありますので。
と、この2つ、「顧客をしぼる」「顧客との境界線を引く」ができるようになると、顧客ストレスは格段に感じにくくなります。
ですから、たとえば一例として、メルマガやLINEの解除・ブロックがあったとしても、「別にあなたに買ってもらわなくても良いのですが(笑)。」って思えるんですよ。負け惜しみじゃないですよ(笑)。なんなら捨て台詞みたいなのを残してブロックする人もいます。
以前は「ああ、役に立てなかったな…」「こんなサンドバックみたいなメッセージを一方的に送られるくらいならやりたくないな」と傷ついていましたが、今はたんにデータとしてしか見れなくなりました。境界線を引けるようになったことで、冷静に事実をみることができているのだと思います。改善が必要ならしますし、必要ないならしません。
セールスなどの時も同様で、私は商品を紹介するときは自社商品が役に立てると思っている人にのみ説明しています。適性がない人にはそもそも商品説明はしません。ですが判断するのは相手ですので、判断段階まできたら「別にあなたに買ってもらわなくても良いのですが(笑)。」というメンタリティでやっています。ごく稀に「無理に売られるんじゃないか」と思っている方がいますが、そういう方に購入してもらってもサポートが困難なので逆に買わないで欲しいです(笑)。
何か顧客対応に悩んでいる方の参考になれば嬉しいです。