「お客様」の奴隷にならないで
こんばんは。マーケティングコンサルタントの佐藤友子です。先日『「即満席」をつくるメールマーケティング講座(基礎編)』という講座を開催しました。(第2回は今週中に募集します!)そこでお話しさせていただいたことがあります。それは。。。「お客様への愛情を表現しましょうよ!」ってことでした。
長くなるので詳細は割愛しますが、自分が稼ぎたいっていうのももちろん大事なんだけど、商売はお客様ありきなのでお客様が動いてくれないと売り上げが発生しません。お客様は自分にとってメリットがないと動きません。チャリティーとかはまた別ですが、チャリティーだって「人助けをしている自分」が得れるからという側面もあるでしょうし。なので難しく考えずに、「お客様への愛情」を素直に表現してみましょう!って話をしました。
そうすると陥りがちなことが『お客様のいいなり』になってしまわないか?という懸念です。「お客様だから・・」と思うとやりたくないこと、時には横暴なことであっても受け入れてしまい、自分や自社がいつしか圧迫されてしまいます。かくいう私も、そういう時期もありました。しくじり先生的に、お読みいただければ幸いです。
駆け出しの頃は、とにかくきてくださるお客様がいる以上は、その方々のお力になりたい!と思う気持ちが強かったんです。なのでご相談にくる方お一人お一人に、めちゃくちゃ全力で対応していました。私はずーっと以前から、「やりたいことを仕事にしたい人」「今の仕事をもっと伸ばしたい人」に絞って情報発信をしていました。ただ、いくら顧客を絞り込んだところで、そうでない人もいらっしゃいます。それはとってもありがたいことなのですが、傾向が見えてきました。それは、『やりたいことがある人』と『お金を得ながら自己実現をしたい人』に別れるということです。女性特有なのかなと思います。男性だともっと目標にコミットしてるのかなと。
『やりたいことがある人』のサポートはわたしがやりたいことでした。ですが、『すぐにお金を得ながら自己実現をしたい人』はわたしがサポートしたい人ではなかったのです。
何がいい悪いではないですし、自己実現もしたほうがいいです。人間として。最終的に生きる意味なのかなと思います。だからそれを常に考えておくのは、夢や目的を持っておくのはいいことなんじゃないかって。だけど商売にする以上、素人がいきなりお金もやりがいも手に入れる〜みたいなのは実現不可能だってわたしは思ってます。(最初はクオリティーを上げたり、リスト育成をしていくことが不可避)しかも別に、よく女性起業支援などである、『輝く女性を増やしたい!』という思いもなかったんです。わたしがやりたいことは今も昔も一緒で、『素晴らしい商品を持っているけど広め方がわからない人を、確実な手段で広げて、その人も商品を受け取った人もHappyになる。お隣さんからHappyにしていく社会を作る』ということです。そして女性は特に広めることが上手だし、いい意味でおせっかいなので、そういう素直さが広まっていけば、本当にいい商品がもっと広まっていくんじゃないかな。って思ったんですよね。
人間の可能性を発掘したいのでも、ただ単に稼がせたいのでもなかったのです。パターンとして、
(1)やりたいことがある→やりましょう!広め方を一緒に探しましょう!
(2)やりたいことがわからない→熱量を持って取り組めることを探しましょう!
(3)やりたいことがない。お金が欲しい→就職しましょう!
という、もう3つ目はもはやオチのようですが、私が行き着いた答えはこの3パターンです。(1)の人はやればいいだけ。(2)の人は熱量を持って取り組めることを『自分で』探す。(3)の人は絶対に雇われていた方が成功率が高い。経済的に自立したい。だけど就職はイヤ。って人には、やることが決まっている物販や投資という独立方法もありますが、物販は顧客対応があったり(ふつーに電話対応とかありますよ)、投資は相場を勉強したり、欲に負けないメンタリティーや元手が必要です。だから決められたことだけやりゃいいってコトでもない。
(2)の方と接して感じたことがあります。それは、本人に熱量がなければ、周囲から何を言っても動き出さないということです。新規事業を開始する上で、ポイントがあります。
*他人からよく要求されること(得意かつ依頼される)
*何かコミットできるポイントがあること(これがないと辛い)
*市場規模があること(キャッシュが回る)
*成長段階の市場であること(成長性)
やりたいことがないって方には、得意ですぐにキャッシュになりそうなことを提案しても、「やりたくない」とは口では言わないのですが、自主的に動かないことが多かったです。(そして結果活動が尻すぼみに)事業は自主性がないと死にます。最終的には誰も助けてくれないんです。そのリスクを負ってまでやりたくないな・・って気づいてしまう方が多かった気がします。でも当時は、頼ってくださったからには、私がどうにかしなければ!と意気込んでしまい、「本心はやりたくない」人に対して、なんとかやる気を出していただけるようなアプローチを、なんとかできないだろうか。。と考え続けていました。今となっては、それって結果的に無駄な行為だったと思います。やりたくない人にやる気を出していただくというのも、本人も辛い話ですから。。もう本当にめっちゃ反省です。
この時期は自分も辛かったですし、お客様にも申し訳なかったなと、振り返って思いました。中には、「私がやりたかったのは独立することではなくて、今の環境に満足していなかっただけでした。だから起業に逃げようとしてたんです。それを気づかせていただけてよかったです。しかも心構えが変わったので、今の仕事や環境も楽しめるようになりました。」なんて言ってくださる方も多いですが、そんな方ばかりではありません。
ちょっと非常識なことを言います。それは、理想のお客様ではなくて、「付き合いたくない」「対応したくない」お客様を明確にして欲しいのです。お金をもらっても嫌だ!っていうコトを明確にしてみてください。これは決して、上から目線になれとか高飛車になれって意味ではなくて、逆に考えて、『こういう方は対応したくない。だけどその代わり、こう言うお客様には全身全霊で力になる!』って意味です。
私自身は、「依存的」「でも、だってと言い訳をする」「本業のせいにする(副業の人で)」「顧客フォローをないがしろにする(お客様への愛情がない)」「家族を大事にできない」「自主性が乏しい」「怪しい商品(たまーーに法に触れそうな商品の方がおられます)」「すぐに感情的になってデータを無視する」「メンタル的に不安定」「入金管理が曖昧」な方は嫌!!って思ってます。ならばその逆の人は、命をかけてサポートしたいぞ!というくらいの思いはあります。そうやってやりたくないことを明確にしていくと、本当にやりたいことがよくわかります。
いい意味でワガママになるといいんじゃないかな?って思います。全て自分の思い通りに。。とかそういうことじゃなくて、Aにコミットさせていただくので、他のコトは私はやりません!みたいな感じです。ニュアンスとしては、大切にしたい人を明確にするために、『自分にとって』大切ではない人を明確にする。っていうコトです。嫌なコトをせずにやりたいコトを叶えるっていう意味じゃなくて。そして自分にとってっていう意味なので、万人にとってじゃないんです。なので、いい悪いもないんですよね。
というコトで、私自身もやる気がない人にやる気になっていただくコトをやめて、自主的な方のみをクライアントに!というスタンスに変えましたら、一時的にお客様は減りました。(私の集客にも問題はあったかなと思います)でも心理的なストレスはかなり減って、その分パフォーマンスは上がりました!具体的には成果率が上がって、売り上げを伸ばしていただける期間が早くなったんです。
これも大事なコトですが、お客様に合わせると、自分が合わせないとお客様がいなくなっちゃうかもしれない。という恐怖のもと、どうしてもお客様のいいなりになりがちです。(振り回されるってコト)そこから脱却すると、かなり楽になる方っていらっしゃるんじゃないでしょうか?そんな時は勇気を持って、「だったら結構ですよ」と断ってみてください。(突き放せって意味じゃなくて)離れていくお客様もいるでしょうが、そもそもそういう方は、あなたがずっと相手にしたいお客様なのでしょうか?
そんなわけで、独立や起業がだいぶ手軽になってきた今日この頃ですが、難しいとは思わないけど、「本気でやりたい」という方のお力に、私は今後もなりたいです。自主的ではない人々に対し、無駄に動機付けをするのも、「やる気を出していただこう」と思うのも、相手にも失礼なんじゃないかなと今となっては思います。本質的ではないのでスッパリやめたら、本気の方が集まってくださるようになりました。
あなたがきて欲しいお客様は、どんなお客様ですか?明確にするために、ぜひ一度、『きてほしくないお客様』を明確にしてみてください。(コッソリやってOKw)「本気で取り組む」あなたのお力に、いつかなれると嬉しく思います。