ブランディングを半分科学する
こんにちは。佐藤友子です。「ブランディング」とはよく聞きますが、具体的に何をどうすべきかわかりますか?
科学×アート
多くの人がブランディングとは、見た目を工夫することや、世界観を作ることだと勘違いしています。たしかに、「ブランド」を認識させるためには見た目や世界観は重要です。が、それだけやっていれば良いというわけではありません。
多くの場合において、ブランディングが正しく説明されていません。ひどい場合になると、
・ブランドものや高級品を写真のすみに入れて匂わせる
・憧れられるイメージをつくる
・世界観を統一する(だから、具体的に何やるの?)
のような、ハリボテをやっていることも多いように見えます。
ブランディングが難しいと言われる理由はなんでしょうか?
端的に説明すると、「ブランド」とは消費者の頭の中で作られる印象であるため、120%主観的な感覚です。アート要素が多いために、コントロールがしにくいので、難しいと言われるのです。
ただし、「ブランディング」が成功しているかどうかは、データをとっていく必要があります。ブラントとして消費者が認識しているのであれば、ある程度の反応が取れるはずだからです。
まとめると、アートで構成し、科学で確認する。このプロセスが必要なわけです。それなのに、感覚やぱっと見のイメージでやっている人が多すぎます。
つまらない、薄っぺらいブランディング
先日ブランディングについての講座とワークショップをしてきたのですが、データや資料をまとめるのにかなり難儀しました。理由は先に述べたように、アートとサイエンスの融合部分を補足する必要があったためです。
そもそも「ブランド」の語源は、牛に焼印をつけることから来ています。もともと牛は放牧されていたので、他人が所有している牛と見た目で見分けがつかない。ですから焼印を押して区別していたのですね。
そう考えていくと、「この会社のものだ」「このブランドのものだ」とユーザーがわかるようなものでないと、ブランディングが機能していないと言えます。
さらに言えば、冒頭で述べたような、以下のようなものは本当に表層的なものでしかなく、吹けば飛ぶような薄っぺらいブランディングだということが、よくおわかりいただけると思います。
・ブランドものや高級品を写真のすみに入れて匂わせる
・憧れられるイメージをつくる
・世界観を統一する(だから、具体的に何やるの?)
そもそも見た目で工夫できるだけのものは、ブランドとはいえず、単なる「見た目の違い」(苦笑)。
講座ではブランディングに必要なことを、3つの価値と13の要素で解説しました(けっこうにいっぱいあるんですよ要素が!)。さらに、どのデータを見ていけば良いのか?ということも一緒に。それぞれの参加者に改善案も出てよかったです。結局のところ、気づきはあっても具体的な理解と構築方法がわからないと、何も変わらないですよね。