メンタリストDaiGoの発明
こんにちは。佐藤友子です。メンタリストのDaiGoさんをご存知でしょうか?彼はタレントからコンテンツ提供、投資家へと業種・業態を変えて成功している良い例ですが、彼はある意味「発明」をしたからうまくいっていることに気づいていますか?
致命的カン違い
メンタリストのDaiGoさんは、もともと大学在学中にメンタリストという職業でテレビにではじめ、パフォーマンスや講演を主に行なっていました。TVで見たことがあるひとも多いと思います。
ある時を境にTVにでなくなり、ニコニコ動画やYouTube、自社メディアなどでコンテンツ提供を始めます。ジャンルは科学的根拠をもとにした学習系のコンテンツで、いまでは低価格(数百円)で多くのユーザーを獲得するサブスクリプションのサービスです。興味がある方は調べてみてください。
ユーザー数が数十万人と多いため、このサービスだけでも月商で数億円の売り上げになっています。非常によいビジネスモデルです。また、メンタリストだけではなく経営者、科学を軸に問題解決をする人というポジションで認知が広まってきたので、さまざまな著名人との関わりも増えているようです。
こういった事例を見て、「私にもできるかも!」「あーあ、これ、私にもできたのに!」と変な方向でカン違いをする人がいたりします。そして方向を間違うと、努力がムダになります。
間違い:このジャンルを極めれば良いのか!
間違いで多いのは、
- 自分も〇〇の分野ならできるからそれを極めよう!
- DaiGoさんがやっている分野なら私だってできてた!
などと思うことです。
よく考えてみてください。科学に詳しい人はこれまでもたくさんいたはずですよね?(笑)
DaiGoさんの優れているところは、科学的根拠があるエビデンスベースドという考え方を徹底していることはもちろんですが、本当の成功要因は以下と私は考えます。
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新しいジャンル(ポジション)をつくった
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それを世の中に周知させた
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ビジネスモデルがうまくまわるよう仕込んだ
だからマーケティングなんだって
上記のビジネスモデル以外はマーケティングの効果です。ビジネスモデルについては、DaiGoさんの優秀さと、まさに科学的根拠に基づいた仮説があたっているのでしょう。これら3つが同時に噛み合うのは発明レベルのことですから、それらができて初めてDaiGoさんのような成果が出せると言って良いでしょう。
とはいえビジネスモデルは難易度が高いので、私たちがマネできるとしたらまずはマーケティング!
技術やスキルがある人なんて山ほどいます。それこそ、科学的根拠に基づいた行動をすることなんて研究職の方からすると当たり前。エビデンスベースドだって医療職からすると当たり前。でもこれまで、彼のようなことができた人や会社がなかったというのが事実ですよね?
ですから、DaiGoさんに限らずですが、スキルだけをみて「自分にだってできたのに!」と考えたり謎に悔しがったりする場合、正しくは「そういう方向性の考え方だから今までできてなかったんですよ」ということになりますね。
伝わってますか?
ということで、技術だけ伸ばしても正しくかつ効果的なマーケティングができないと、「私にもできたはずなのに…」といつもうまくいっている人を指をくわえてみているだけになってしまいます。これでは距離はどんどん遠くなるばかりです。