有料/無料の境目はどう決めたら良いのか?
こんにちは。佐藤友子です。
目次
どこまで無料で出すべきなの?問題
情報発信をしていると「どこまで無料で出すべきですか?」「境目はあるのですか?」とよく聞かれます。結論を話すと、全部無料でも構いません。それでは不親切な答えなのでもう少し解説しましょう。
そもそもどこまで無料で〜という質問が出るということは、最終的に何か有料で商品提供をしたい、利益をとりたいということですよね?けれど集客の時点で人を多く集めたいので無料での情報提供だったり、何かのお試しを試みるということですよね。つまり「試食」的な感じ。
お察しのとおり、無料だと多く人が集まります。以前デパートの果物売り場に通りかかったら、シャインマスカットを2粒お試しで無料配布していました。そして人が群がっていました。これが「2粒100円で試せますよ!」であれば、こうはならないでしょう。無料というのはそれだけ強力であり、もはや生き物として反射的に群がってしまうと言っても差し支えないくらいです。
では、私たちは集客戦略上どうしていくべきでしょうか?
だから、有料で配布する感覚なんですよ
先月末まで、弊社ではキャンペーンを行っていました。5000円オフのクーポンを配布して、何回でも使えますよ!というものです。
本当は教材の中で1番の売れ筋である本当に読まれるブログのつくりかたを無料で提供する案も出ていましたし、せっかくのキャンペーンなのでそのくらいしてもよかったんですよ。
この教材は消費税込みで5500円ですが、クーポンは5000円なので、クーポンを使用する場合500円だけ有料でお支払いいただくことになります。この企画の裏話(ここで話している時点で裏ではない)ををお話しすると、有料で配布するイメージでキャンペーンを行ったんです。
意図としては配布、けれど形式としては有料だということです。意味、わかりますか?
気軽に試して欲しい。けれど気軽に捨ててほしくない。
実感がある方も多いと思いますが、無料でもらったものは大事にされにくいです。以前職場で英会話が必要になって少しだけ勉強したことがあったのですが、先輩から貸してもらった何万円もする教材より、自分で購入した1700円くらいの参考書のほうが大事に使いましたし、よく勉強しました。まぁそんなもんです(笑)。
我ながらですが、たとえばブログ教材に関していえばとてもよくできていると思います。自画自賛ですが(笑)。逆にわかりやすくし過ぎてしまったというデメリットはありますが、この内容をマスターしたら、情報発信は概ねうまくいくと言っても良い内容に出来上がっています。
とても良い内容だから、気軽に多くの人に試してみて欲しい。けれど、結局使ってもらえないんじゃ意味がない。そう思ったのでワンコインくらいは負担してもらう金額のクーポンを配布することにしました。500円を利益としては考えていないので、感覚は「配布」けれど形式は「有料」ということです。
こうすることによって、ワンコインでも自分で身銭を切っているので、無料よりは大事に使ってくれます。ですから有料・無料で悩むときは、
- 最終的にお客さんにどういう価値提供をしたいのか?
- どのように貢献したいのか?
- その上であなた(の会社)の商品はどのような役割を果たすのか?
これらを考えていくと、自ずと答えが見えやすくなるでしょう。
おまけ:不誠実な人対策のキンチョール
ちなみに余談というかおまけですが、もうひとつ有料にした意図があります。それは「気軽に試して欲しかったけど、キャンセルは気軽にしてほしくなかったから」です。無料にすると無断キャンセルやひやかしが増えます。それに関しては構造上しょうがないのですが、私は基本的に不誠実な人が嫌いです。
無断キャンセルは一種の不誠実行為です。自分自身が顧客として不誠実行為をする人は、立場が変わったら顧客にも不誠実行為をしています。ビジネスはお客さんに価値提供をすることで成り立つので、他人に不誠実行為をする人が、他人に価値提供ができるとは私には思えません。
無断キャンセルをはじめ、入金期限を守らない(単に忘れてる人もいるけど)、自分を守って嘘をつくなど、他にも不誠実な行為はあります。すぐにバレるし信用を失うだけなのに、それでもやってしまう雑さが事業主失格だなと感じます。シンプルに私だったら、こういう事業主から何か買いたいと思わないですし、大切な人に薦めたいとも思わない。
そういう事業主が売れるように力添えすることは、ひいてはエンドユーザーや世の中に対してマイナスの価値提供をしてしまうと考えます。ですから不誠実な人ができるだけ来ないようにするために「有料で配布」という形式を取りました。
有料にすることは、弊社の基準では不誠実な人を遠ざけるキンチョール(伝わります?これ笑)的な役割を果たしているということです。
もちろん、私が伝えていることが誰にとっても正しいとは思わないので、ご自身なりの判断基準や美学をもって、磨いて、日々考えて、毎日の業務を行なっていってくださいね。